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子どもを褒めて伸ばすのは間違い?教育に大きな影響のある心理学

[記事公開日]2016/08/21 [最終更新日]2016/08/17
■カテゴリー:子育て
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最近では、「子供は叱るよりも褒めて育てよう」という風潮が強くなりつつあります。
一昔前までは子供は厳しく叱りながら育てるといった家庭が多かったのですが、何故褒めて育てる教育に変わってきたのでしょうか。
また褒めてばかりいて、しっかりとした教育が出来るのか等をご紹介していきます。

目次

  1. 子どもは叱って教育するべき?
  2. 善悪の判断とは
  3. 褒めて伸ばす4つのメリット
  4. 褒めてばかりで大丈夫?
  5. まとめ

子どもは叱って教育するべき?

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子どもは、まだ様々な事に対する判断が出来ません。
何が良くて何がダメなのかは、親が子育ての中で教えていかなければならないのです。
しかしこの「人」として重要な教育のあり方が、今変わりつつあります。

いわゆる「昭和」の時代、悪い事をしたら殴られるのは当たり前とも言われていました。
両親だけではなく、学校の教師ですらその様な方法での教育が当たり前だったのです。
そんな教育の在り方が、現在では大きく変わってきています。
教師はもちろん両親のしつけであろうと、子どもを殴る事は「暴力」とみなされてしまうのです。

そもそも何故叱って教育していたのかと言うと、その大きな理由は「言っても分からないから」というものでした。
まだ経験が極めて未熟であるこどもは、大人の言う事を全て理解する事は出来ません。
だからこそ子供のためを思って、悪い事をしたら叱られるんだという育て方をしてきたのです。
こどもを叱って教育してきた人たちの大半は、その子に対する愛情の深さからの行動だと言えるのです。

善悪の判断とは

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親が子を叱る理由は、こどもがしっかりと「善悪の判断」が出来る様に育てる事にあります。
では善悪の判断とは、実際にどの様にして行われているのでしょうか。
善悪は、脳の中の「前頭葉」という部分が働いて判断されます。
前頭葉を含めた脳全体がまだ未発達である子供は、一人では善悪の判断が出来ない状態と言えるのです。
これらは様々な経験を経て、少しずつ脳が発達して大人になると完成するというプロセスを辿ります。
そのため小さなこどもには、やはり親がしっかりと教育する事が不可欠となってくるのです。
その教育の仕方が「叱る」のか「褒める」のかと言われれば、両方必要に見えますよね。
悪い事をしたら叱る、良い事をしたら褒めるといった教育が、一般的で分かりやすいのではないでしょうか。
しかし昨今の傾向である「褒めて伸ばす」方法は、今までの「叱って育てる」方法とは真逆の教育法となります。
悪い所を叱るのではなく、良い所を見つけて褒めて伸ばす。
また悪い事をしても必要以上に怒らず、良い事をしたらたくさん褒める。
大変偏っている様に見える教育法ですが、本当に効果はあるのでしょうか。

褒めて伸ばす4つのメリット

褒めて伸ばす教育法には、大きく分けて4つのメリットがあると言われています。
「たった4つのメリット」ではありますが、この4つは人生においてとても大きな影響力を持つのです。

1.ストレスに強い子に育つ

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ストレスに強い子は、自分に自信があります。
大人でも言える事ですが、自分に自信があればいつでも堂々としていられます。
また例え嫌な事があったとしても、自分を必要以上に責める様な事はしません。
こうした事で、自信があるとストレスに強い体質になるのです。
逆に自分に自信がない場合、自分自身を認める事が出来ていないため誰かから賞賛されても素直に受け止める事が出来ません。
また全く関係のない事柄に関しても、「もしかしたら自分のせいかも」と一人でストレスを抱え込むケースが多いのです。

褒められて良い所を伸ばす事が出来たこどもは、褒められてきた事により自分に自信を持っています。
なのでいつでも自分を認める事が出来、ストレスに強い子に育つのです。

2.思いやりの心が育つ

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子は、両親を見て成長します。
両親からたくさん褒められた子どもは、「褒める」という優しく嬉しい行為をたくさん体験しています。
やがてその経験から、両親を真似て誰かの良い所を見つけたら褒める様になっていくのです。
相手を褒める事は、相手の気持ちを温かくしてくれます。
こうした温かい心が育つには、両親からの褒められた経験が大切なのです。

3.自信のある子に育つ

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「1.ストレスに強い子に育つ」でもお話ししましたが、自分に自信を持っている子供は堂々としています。
こうした自信をつけてあげるには、どんどん褒めてあげる事が不可欠です。
こどもは、特にお母さんから褒められる事に喜びを感じます。
そして自分の行動を褒めてもらう事により、自分の決断に自信を持つ事が出来る様になるのです。
すると自己肯定感と言って自分を認める力がどんどんと育ち、こども自身の揺るがない自信を確立する事が出来るのです。

4.どんどんやる気が出る様になる

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こどもは褒められると中脳が活動的になり、ドーパミンが多く分泌されます。
ドーパミンは意欲ややる気を向上させる神経伝達物質で、脳にとっても大きなメリットがあります。
それは脳にある「海馬」で、記憶を司る器官へのメリットです。
この海馬の形成を促してくれるものこそ、ドーパミンなのです。
褒められてドーパミンが多く分泌される事で、やる気がどんどん出るだけでなく記憶力も良くなっていくと考えられているのです。

褒めてばかりで大丈夫?

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この様に褒めて伸ばす事のメリットは、心理学的に見てもこどもの人生を大きく左右するポイントと成り得る事が分かります。
しかしもちろん、褒めてばかりではいけません。
褒めると「スピンドルニューロン」という神経細胞が活発化します。
逆に叱ると「脳の扁桃体」という部分が活発化して、嫌な気分になってしまいます。
この嫌な気分の中では、叱られた時「次は気をつけよう」と言う考えが産まれます。
「次は気をつける」と言う事は注意力を上げてくれる良い事ですが、心理学においては残念な事に短期間しか続かない意識だとされています。
すると何がダメだったのかしっかりと分からないうちに叱られた記憶だけが残り、嫌な記憶として残ってしまうのです。
こうした事から、悪い事をした時は感情に任せて怒らずに諭して論理的に叱る様にすると効果的と言われています。

どうやって褒める?

褒める事が、こどもにとってとても良い事だと言う事は分かりました。
しかし、褒め方にもポイントがあります。
「褒めて育てよう!」という風習が強い昨今では、こどもが何をしても「すごいね!!」「えらいね!!」と褒める声が多く聞かれます。
もちろん、これも間違いではありません。
しかしこどもからすると、どの行為に対して褒められたのか理解していない事が多いと言うのです。
例えば、お箸を使ってご飯を食べた時に「○○ちゃんすごいね!!」と褒めたとします。
すると褒められたポイントは、「お箸を使った事」「お箸でご飯を持てた事」「ご飯を食べた事」の3つの可能性があります。
この時「○○ちゃんお箸を使えてすごいね!!」と褒められると、こどもにもわかりやすいですよね。
この様に褒めた理由も教えてあげる事で、褒めた効果も倍増する事になるのです。

またテストで90点を取った事を褒める時、「90点すごいね!!」と褒めるのが一般的ですよね。
しかしここでもう一つのポイントを押さえておく事で、こどものやる気をもっと引き出す事が出来るのです。
それは、「過程を褒める」という事です。
「頑張って勉強してきたよね!すごかったね!だから90点も取れたんだね!」と、頑張った事に対して褒めてあげましょう。
テストの点数ではなく、頑張った事に対して褒めてもらえると、こどもはどんどん頑張る意欲を見せてくれます。
こうして、褒める時にも少しコツを押さえておくと子供への影響は絶大だと言えそうです。

褒める事で良い事がどんどん連鎖する

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褒めて育てるメリットには入っていませんでしたが、「褒めると良い事が連鎖する」とされています。
その理由は、褒められた時に分泌されるスピンドルニューロンにありました。
スピンドルニューロンは、褒められたり幸せを感じた時に伸びる神経細胞です。
アメリカの解剖学の研究において発見されたスピンドルニューロンは、なんと最長3㎞程にまで伸びると言います。
この解剖学では、人生を楽しく幸せに過ごしたニコニコ老人と人生に不満ばかりのガミガミ老人のスピンドルニューロンの長さを調べたそうです。
するとニコニコ老人のスピンドルニューロンは長く成長していたのに対し、ガミガミ老人はほとんど成長していなかったのです。
この事からも、スピンドルニューロンが人生に与える影響は大きいと言えそうです。

では何故、良い事が連鎖すると言われているのでしょうか。
スピンドルニューロンが成長する事による効果には下記のものがあります。

  • ポジティブになる
  • ストレスに強くなる
  • 想像力が働く

こうした効果から、いつもニコニコする事が出来ると考えられます。
またポジティブになると良い事にも遭遇しやすくなり、良い事がどんどん連鎖するとされているのです。
このスピンドルニューロンは、一度成長すると元に戻る事がないとされています。
脳の形成にも大切な幼少期、特に0~6歳はどんどんとスピンドルニューロンを伸ばしてあげたいですね。

まとめ

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子供の育て方として、褒めて育てる事には良い事がたくさんあります。
それはその子の性格や人生をも左右する様な、大きな影響を与えてくれる事でしょう。
また褒める事で伸びる神経細胞「スピンドルニューロン」は、良い事を連鎖させるとも言われています。
褒める時は思いっきり褒めて、どんどんスピンドルニューロンを成長させてあげましょう。
そして褒める時には、「褒める理由も伝える」「過程を褒める」というポイントも押さえておくと効果が倍増します。
しかし悪い事をした時には、理由をしっかりと伝えて叱る事も大切です。
大切な子どもの将来のために、上手に叱って褒めて育てていける様にしたいですね。

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