最近なんだか、化粧をとって鏡を見ると「クマ」が濃くなった気がする…ということはありませんか?それはただの寝不足ではなく、知らず知らずのうちに行なっている生活習慣で出来たクマかもしれません!
気づいた時に解消をしておけば、クマを薄くすることが出来ます。
ここではクマのタイプ別に解消法をご紹介しますので是非参考にしてみてくださいね。
目の下のクマの種類3タイプ

眼球は、たくさんの毛細血管と、目を守るためのクッションの働きをする眼窩脂肪(がんかしぼう)、そしてその眼窩脂肪を覆い支えているのが瞼です。
目はとてもデリケートな場所で、皮膚が薄く血管が滞ると表面に色が現れたりするほどです。
また皮脂腺も少ないため、乾燥しやすくなっています。
乾燥すると肌のバリア機能が低下するため、少しの外部摩擦で傷ついたりしてしまいます。
ここではこの目のデリケートさを踏まえた上で、どんなクマの種類があるのがを説明します。
ご自身のタイプはどれに当たるか照らし合わせてみてくださいね。
茶グマタイプ
目の下に茶色いクマができるのは「色素沈着」しているものです。
色素沈着と言えば、肌にできるシミを思い浮かべるかもしれませんが、外部からの刺激や紫外線によって目の下にも出来ます。
この茶グマには2タイプあり、色素沈着が起こっている場所で分けられます。
1つは「表皮に色素沈着しているもの」、もう1つは肌の奥の層にある「真皮に色素沈着しているもの」です。
メラニン色素の沈着はシミができるメカニズムと同じです。
シミができた時、肌では以下のようなサイクルでシミをなくそうとしています。
- 何かしらの原因(紫外線など)による活性酸素の発生
- メラニン色素を作る細胞「メラノサイト」に信号が送られる
- メラノサイト内でシミの素であるチロシナーゼ酵素が活性化されメラニン生成
- メラニンで一杯になったメラノサイトからケラチノサイト(表皮細胞)に受け渡される
- 肌のターンオーバーが起こる際に古い角質層と一緒にメラニンが排出される
この過程で問題が発生した時、異常にメラニンがつくられてしまったり角質層がはがれ落ちなかったりするため、色素沈着が起こり茶色く現れるのが茶グマです。
青グマタイプ
眼球の周りに張り巡らされている毛細血管が滞ることで表面に色が透けたものが青グマです。
血が滞っていると、本来行き渡るはずの酸素が巡らないため青黒く変色します。
この色が表面へ現れると青っぽく見えるのが青グマです。
黒グマタイプ
色素沈着や色の透過ではなく、影のせいで黒く見えてしまうクマが黒グマです。
黒グマには2つの種類があります。
1つは眼窩脂肪が前に出てしまい皮膚がたるんでくまが出来る「目の下の膨らみタイプ」
もう1つはもともとあった皮膚がたるんでくまが出来る「目の下の窪みタイプ」です。
どちらにも関係しているのが「目の下のたるみ」です。
目のたるみは、皮膚を構成している層のうち一番深い「真皮層」にある
- コラーゲン
- エラスチン
- ヒアルロン酸
などが減ってしまうために起こります。
これらを作っているのが線維芽細胞という細胞です。
この肌を構成しているものが減ってしまうと真皮層ないでバランスが崩れ、肌が歪んでしまうため重力によって下に下り「たるみ」となります。
目の下の肌がたるむと、本来あった脂肪や筋肉が下に下がるため、凹みが生じます。
この時にできる影が黒グマというわけです。
目の下にクマができる原因

目の下のクマは3タイプありましたが、メカニズムが違ったように、それぞれ原因も違います。
色素沈着からたるみまで、タイプ別にご紹介します。
茶グマの場合
メラニン色素が沈着してしまう原因は「肌のターンオーバーが乱れ」と「外部からの強い刺激」が挙げられます。
肌のターンオーバの乱れは生活習慣が関わっていることが多く、体内の代謝が悪くなったりすることで体内で肌の再生に栄養が足りずメラニン色素が沈着した肌が剥がれ落ちずそのままいるためクマとして見えてしまいます。
ターンオーバーの乱れを引き起こす生活習慣は以下のようなものです。
- 偏った食事による栄養不足
- 睡眠不足
- 間違ったスキンケア
ターンオーバーは肌の層の深くで新しく作られた肌が上の層にある古い肌を押し上げ、表面の古い角質を剥がすことで成り立っています。
しかし新しく肌を作るための栄養が足りていなかったりするとターンオーバーが遅れてしまい、肌の表面にある古い角質がいつまでも居残るため色素沈着へとつながります。
一方で、間違ったスキンケアなどで必要以上に角質を落としてしまうと、肌はターンオーバーを早めてしまいます。
ターンオーバーが早まるということは、まだ作られきれていない状態の肌が表面に上がってくるということなので、バリア機能の低い状態になってしまい、メラニンをうまく排出できない肌になってしまいます。
また、外部刺激には以下のようなものがあります。
肌のターンオーバーが乱れていて肌のバリア機能が低下している時に以下のような刺激を与えるとメラニン色素が沈着しやすくなります。
- 肌に合わない化粧品で刺激を与えている
- クレンジング不足による化粧の残りがある
- 紫外線を浴びている
- 手でこする、などの摩擦が起こっている
青グマの場合
目の血行不良は
- 冷え
- 血管の収縮
- 目のこり
などから起こります。
日常生活で考えられる原因は、以下のようなものが挙げられます。
- 偏った食生活
- 睡眠不足
- 体の冷え
- 過度の飲酒喫煙
- 眼精疲労
- 運動不足
冷えると血管が収縮して血流が悪くなります。
普段運動をあまりしない人や夏のオフィスや冬の外での活動で冷える環境にいる人は血管が収縮して血流が悪くなりやすいので注意が必要です。
また、長時間パソコンの作業をする人や携帯をよくみる人が瞬きの回数が少なく、目の周りの筋肉が使われない傾向にあります。
目の周りの筋肉が使われないと血液の流れを促すポンプの役割が果たされないため血行不良につながります。
黒グマの場合
黒グマができる大きな原因「皮膚のたるみ」は、残念ながら加齢に伴うものが大きいと言われています。
そのほかには、化粧品が皮膚の細胞に絡みつき必要以上の重さを抱えた皮膚が下がってくる、目の周りにある眼輪筋(がんりんきん)の筋力低下が挙げられます。
日常生活で以下のような心当たりはありませんか?
- パソコンや携帯の画面を長時間見ている
- 化粧を落とさずに寝てしまうことがある
- コンシーラーなどを重ね付けしている
- フェイスマッサージを頻繁にしている
眼輪筋の筋力低下は、瞬きの回数が少ない人に多く起こるため、長時間パソコンなどの画面を見ながら作業をする人に見られます。
また、化粧品には油分が含まれているものが多くあり、この油分が皮膚に絡みつき重さでたるみが起こります。
化粧をした時にそんなに重みを感じないかもしれませんが、目の周りの皮膚は薄いため、化粧品でもたるみの原因になることがあるのです。
とはいえ、化粧を落とす時にゴシゴシとこすってしまっては本末転倒です。
ただでさえ薄い皮膚が薄くなってしまい、化粧や重力に耐えられない皮膚へと変化してしまいます。
目の下のクマに即効性のある解消法

即効性のある解消法でくまの状態が緩和されるのは、青グマのみです。
残念ながら、茶グマや黒グマに行ってすぐ効果のでる解消法はありません。
というのも、シミやたるみはじっくりと時間をかけた丁寧なケアで初めて効果がでるからです。
なので、ここでは青グマにおいて即効性のある解消法をご紹介します!
スプーンを使った解消法
用意するものは「コップ2つ」と「大きめのスプーン2本」です。
- コップに各40度くらいのお湯と、冷たい水を入れそれぞれにスプーンを入れておく
- 熱いコップのスプーンを、水気を取って目の下のくまに当てる(30秒)
- スプーンを熱いコップに戻す
- 冷たいコップのスプーンを、水気を取って目の下のクマに当てる(30秒)
- スプーンを冷たいコップに戻す
- 2~5を5回ほど繰り返す
血行促進マッサージ
準備として、両手の薬指にたっぷりクリームをつけてください。
- 両目の内側から下を通ってこめかみにかけて薬指で優しく押さえる
- こめかみからまぶたを通って両目の内側まで優しく押さえる
- 1~2を3回行う
強く押しすぎると茶グマの下人となる色素沈着してしまう可能性があるので注意してください。
ツボを押す
の3点です。
いずれも血行促進や眼精疲労に効果のあるツボです。
指を少し温めて、人差し指か中指で2~3秒押しましょう。
- 睛明
- 承泣
- 太陽
のような順番で行うのが効果的です。
目の下のクマを根本から解消する方法9選

即効性のある解消法は青グマにしかありませんでしたが、茶グマや黒グマの人は時間がかかってしまうだけで解消する方法はあります。
コツコツ続けていってやっと効果が現れる解消法なので、諦めずにまずは2ヶ月続けてみてください。
茶グマの解消法4選
茶グマの根本的な解消法は、シミの状態をなくすこと。
ターンオーバーを正常にして、新たな刺激をなるべく与えないようにすることが大切です。
質のいい睡眠をとる

肌のターンオーバーを正常にするために大切なのが睡眠です。
しかし、ただ寝るだけで浅い眠りが続いていたり、睡眠時間が極端に短いと肌を新しく作る環境を整えることができません。
質のいい睡眠とは、入眠後3時間を深くしっかりと眠ることです。
寝つきが悪い人や短時間で目が覚めてしまう人は、寝る30分前に湯たんぽや足湯で足元を温めたり、半身浴で体を温めると深い眠りにつきやすくなります。
メラニンの生成を抑える食べ物をとる
肌が作り変わる時には多くの栄養が使われますが、この時メラニン色素の代謝を促してくれるものや肌の代謝を促すものを食べると色素沈着が起こりにくくなります。
積極的にとりたい栄養素は、以下のものになっております。
ビタミンCを多く含む食品は、以下のものになっています。
- 柑橘類
- いちご
- キウイ
- サツマイモ
- レンコン
ビタミンCは水溶性ビタミンで体内に滞在するのは数時間のため、3度の食事全てで摂るのが難しい人はサプリメントでも効果を期待できます。
ビタミンBを多く含む食品は、
- 卵黄
- 納豆
- 小松菜
- 人参
- ナッツ類
- 魚類
ビタミンAを多く含む食品は、
- 牛乳や
- 卵黄
- レバー
- パプリカ
- 人参
- ニラ
です。
ビタミンAは脂溶性ビタミンで油と相性がいいので、調理をするときは油で炒めるなどすると体への吸収率も高めてくれますよ!
ビタミンC誘導体の入った基礎化粧品を使う

ビタミンCはメラニン色素を作るチロシナーゼ酵素の働きを邪魔する効果があるため、メラニンが生成されること自体を抑えることができます。
ビタミンCは肌の表面から真皮層に届く浸透率が悪いため、ビタミンC誘導体という浸透率の良い美肌成分の配合された化粧品を使うことで効果を期待することが出来ます。
UVケアを行う
紫外線はメラニン色素を作る最大の原因です。
紫外線を浴びると紫外線を排除しようとメラニン色素が生成されるのですが、その後の肌の状態やターンオーバーの乱れが生じるとみるみるうちにシミやくまへと変わってしまうため、紫外線を防止することが大切です。
紫外線防止には、
- 帽子
- サングラス
- 日傘
- 日焼け止め
なども効果的です。
日常生活での日焼け止めは、夏でSPF30以上のものを、冬はSPF20のものを選ぶと良いでしょう。
テクスチャなどの好みに合わせて、スキンケアの後化粧下地の前に塗ってください。
青グマの解消法3選
青グマの根本的な解消法は、目の周りの血行を良くすること。
体全体を動かすことで冷えを解消したり、体内から血行促進を行うことが大切です。
質のいい睡眠をとる
睡眠不足や目がきちんと休まっていない睡眠は、起きている間の目の疲れを引き起こしやすいため筋肉が硬くなり血行不良に繋がってしまいます。
質の良い睡眠で目の疲れを取ってあげましょう。
質のいい睡眠とは、入眠後3時間を深くしっかりと眠ることです。
寝つきが悪い人や短時間で目が覚めてしまう人は、寝る30分前に湯たんぽや足湯で足元を温めたり、半身浴で体を温めると深い眠りにつきやすくなります。
運動をする
全身の筋肉を動かすことで、冷えを解消し目の毛細血管まで血液を行き渡らせる方法です。
毎日30分歩くだけでも運動不足が解消されるので、いつも電車に乗っている1駅分を歩きに変えてみてもいいかもしれません。
血行を促す食べ物をとる

食事の時に気をつけたいのは体を冷やさないこと、そして血をサラサラの状態にすることです。
体が冷えて血管が収縮し血行不良になることもありますが、血そのものの状態が悪くちの流れが悪くなっていることもあります。
体を冷やさないために、冷たい飲み物や食べ物を取りすぎないこと、また生姜やにんにくなどで体を温めるのもいいでしょう。
血液をサラサラにするためには、葉酸や鉄分を摂ることが大切です。
葉酸
- 納豆
- 焼き海苔
- ほうれん草
- モロヘイヤ
- アボカド
- みかん
- バナナ
などに多く含まれます。
鉄分
- レバー
- 卵
- ほうれん草
- 鮭
- カツオ
- みかん
- 牛乳
に多く含まれます。
比較的身近な食べ物に含まれているので、血液の状態が原因かもしれない、と思った人は積極的に摂るといいかもしれません。
黒グマの解消法2選
黒グマの根本からの解消法は、筋肉を鍛えることと外側から美容成分を与えてたるみを解消していくことです。
眼輪筋の筋力UPトレーニングをする
- 目を軽く閉じ、ゆっくりと強く閉じ、5秒間キープ
- ゆっくりと目の力を抜く
- 眉を上げて目を素早く開ける
- 5秒キープし、顔の力を抜いて自然な状態に戻す
エイジングケアの化粧品を使う
肌に浸透してハリをもたらしてくれる
- ビタミンC誘導体
- レチノール
- コラーゲン
保湿をすることでたるみを抑えてくれる
- セラミド
- ヒアルロン酸
が含まれる基礎化粧品を使うのがオススメです。
というのも眼輪筋を鍛えるのはとても時間がかかり、加齢によって衰えた筋肉はなかなか元には戻りません。
そこで、普段の基礎化粧品を少し変えてみることでたるみが解消され黒グマの解消にもつながります。
目の下のクマの種類と解消法のまとめ

3タイプのクマはそれぞれ原因や解消法が違います。
まずは自分のクマがどのタイプなのかを知ってから、正しい解消法を実践しましょう。
即効性のある解消法は青グマしかありませんが、茶グマや黒グマの人もコツコツと続けていれば2ヶ月ほど経った時に変化が見られるはずです。
焦らずに無理のない方法でクマの悩みをなくしていきましょう!